平成22年度 財務情報

平成22年度決算の概要

 学校法人聖園学園(旧法人名:秋田聖心の布教姉妹会)の平成22年度決算が5月20日開催の理事会において承認されました。
 18歳人口の減少により、大学全入時代を迎えたことや、少子高齢化の進展など、大学を取り巻く環境は一層厳しさを増しています。こうした情勢のもとで、教育研究条件の充実向上及び施設設備の充実を図って行くためには、財政基盤の安定が重要であるとの認識のもとに、例年のごとく財政の健全化に努めることを基本方針に事業計画を策定しております。
 平成22年度は、財団法人短期大学基準協会による第三者評価を受ける年に当たり、10月に評価員4人による訪問調査を受け、評価の結果、適格であるとの認定を受けました。
 校舎等改築事業関係では、老朽化が著しい大学本校舎の改築のため、20年度に調査・企画設計(マスタープラン)を実施し、21年度に実施設計を行い、今年度から改築工事に取り掛かっています。工事は、T期からV期工事に分けて実施することにしておりますが、T期工事は、実習棟新築工事・管理棟改修工事として4月に着工して9月末日で完成し、10月から共用を開始しております。その後、U期工事として旧校舎の1・2号館を解体し、教室棟の改築工事に取りかかり、23年8月末日完成を目途に工事を進めております。
 また、教育環境の整備のため、校舎改築に合わせ、今年度も教育研究用の機器備品や管理部門の機器備品等の充実に努めました。
 今年度も、本学園の教育目標を達成するため、本学の教育目標の柱である人を大切にするということを学生に理解してもらうため、「いのちの大切さについて」をテーマとして講演会を実施しました。また、例年のとおり、秋田市消防本部から講師を招いて、1年生を対象に「普通救命講習会」を2日間に渡り実施した他、秋田中央警察署の協力を得て「女性の身を守る防犯研修会」を開催しました。
 本学の社会貢献活動として、今年度も保育実践に役立つ講義を中心とした「公開講座」を7月に開催した「卒業生の集い」と同日に開催し、多数の参加者で盛会でした。また、コンソーシアムあきたの主催する「高大連携授業」に本学教官8名が講師として「保育入門」の講義を行い、多数の高校生が参加し好評でした。
 幼稚園教諭免許と保育士資格の併有を促進するための事業として、「保育士国家試験対策講習会」を本学の主催事業として実施し、今年度は6月に4日間に渡り12科目を開講しました。
 就職については、本学では、学生一人一人の希望や適正を把握した上で、きめ細かな就職指導を行っています。毎年、卒業後のケアの一環として、前年度に卒業した学生を対象に「卒業生の集い」を開催しており、これは、情報の交換等を通じて職業人としての意識の向上につながっています。今年度は、7月4日に開催し、76名の参加がありました。又、キャリア支援の一環として2年生を対象に外部講師によるマナー講座を開催した他、就職ガイダンスとして1年生対象に2年生の体験発表会を行いました。
 新入生の基礎的学力と基礎的学習スキルを確実に身につけさせ、短大生活のスタートをスムーズに行えるようにするための初年次教育を実施しています。今年度は、体験を通して自然観察の基本を学ぶための自然観察会、音楽基礎の充実のためコーラスの基礎練習や音楽基礎理論の補充、地域の文化に触れ、美の感受性を高めるための美術館見学及びパフォーマンスを中心とした学外研修などの活動を実施しました。
 今年度から秋田県が創設した補助事業の「私大・短大魅力アップ支援事業」に本学の「図書館基本整備プロジェクト」が採択され、図書館所蔵資料のデータベース化を進めております。
 幼稚園については、本園の教育目標を達成するために、園児の年齢にあわせて次のように年間の諸行事を行っております。例年実施している父の日の「ファミリーデー」を家族との絆を深めるための行事として充実させ、毎月の「誕生会」(その月生まれの園児の成長を祝い、神の祝福を願う)ほか「ぽっぽちゃんくらぶ」は、就園前の親子を対象に、母親への支援と共に遊ぶことの楽しさを味あうことを目的に年間8回開催し、延べ415組の母子が参加し盛況でした。今年度は、保護者に秋大教授による「お米と食育」の講演会を開催し、秋田のお米を見直す良い機会になりました。その他に春の親子遠足、夏のお泊り会、秋のいも掘り、運動会、幼稚園祭(作品展)、七五三祝い、クリスマスのパーティ等を計画し、園児の家庭の協力を得て、計画どおり実施することができました。また、園児の運動能力の増強のため年中児と年長児を対象に外部の専門家による体育教室を年16回開催しました。
 父母の育児に対する負担の軽減と入園児の増加を図るため、平成16年度から保育時間後及び土曜日、休園日に「預かり保育」を実施しており、保護者のニーズに応えることができました。今年度の受け入れ園児数は、延べ人数で平日5,261人、休業日と長期休業日には、843人でした。
 子育て支援として、子育ての指導や日頃の悩みなどを話し合い、本園の教育の基本であるキリスト教についても話し合う「学び語り合う会」を希望者の参加を得て年間10回開催しました。また、ファシリテーターに短大教官を招いて「親子支援講座」を年7回開催し、子育てに不安を持っている親や転勤族で身近に話し合える人がいない親等が参加し、子育ての悩みなどを共有して開催の効果を上げています。
 教育環境の充実については、3年計画で更新をしている園児用折りたたみテーブルを12台購入し、地デジ対応のため視聴覚用のデジタルテレビの購入や、チューナーの取り付けを行いました。その他に園内環境整備のため壁クロスの貼り替え、建具の塗装及び遊具の網の取り替えやペンキ塗装を行いました。

平成23年度入学者・志願者数及び学生数
募集人員
志願者数
合格者数
入学者数
在籍数(平成23年5月1日現在)
1年
2年
100
156
131
127
127
124
251

監査報告書

平成23年5月18日 学校法人聖園学園 理事長 青木光子様

 私たちは、学校法人聖園学園監事として、私立学校法第37条第3項及び学校法人聖園学園寄附行為第32条に基づいて、本学校法人の平成22年度(平成22年4月1日より平成23年3月31日まで)における理事の業務執行状況並びに財産の状況について監査いたしました。その結果を以下のとおり報告いたします。
監査年月日 平成23年5月18日
監査の結果
1 理事の業務執行状況について
 事業の管理運営について、理事の職務遂行に関する不正の行為又は法令もしくは寄附行為に違反する重大な事実はなく、理事の業務は適確に執行されていることを認めます。
2 財産の状況について
 計算書類(資金収支計算書、消費収支計算書、貸借対照表並びにその付属書類)について監査の結果、会計制度とその運用は整備され、上記の計算書類は学校法人会計基準に準拠しており、当法人の平成23年3月31日現在の財政状況及び同日をもって終了する平成22年度の会計と経営状況を正しく示しているものと認めます。よって財産の状況についても、不正の行為、法令違反、寄附行為に違反する事実はないことを確認しました。
以上

監 事 西村喜子(印) 佐々木仲子(印)